前回つみたてNISAの基礎知識について説明させていただきましたが今回はつみたてNISAのよくある疑問についてお答えしたいと思います。
前回の記事を読んでいない方はまずは「投資初心者にお勧めのほったらかし投資~つみたてNISAの基礎知識~」をご覧ください。
途中で投資信託を変更できる?
答えはYESです。
いつでも何度でも投資信託を変更することは可能ですし金額の変更も可能です。
ただし、それまで積み立ててきた投資信託を変更後の投資信託に切り替えることはできません。
また、万が一資金的に余裕がないときはいつでも積み立てを止めることも出来ますし、今まで積み立てた投資信託を売却することも出来ます。
ただし、売却しても年間非課税枠の40万円が増えるわけではないので資金的に問題なければ売却せず保有し続けるのがお勧めです。
複数の投資信託を保有できる?
答えはYESです。
一般的には個別株においては分散投資を目的にポートフォリオ(金融資産の組み合わせと比率)を構築し、適宜リバランス(資産の再配分)を行うのが望ましいと言われています。
投資信託はすでに分散投資されているため必須ではありませんがさらにリスクを分散することを目的に組み合わせて保有するのもありかと思います。
ただし、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)やeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)などのように既に複数の資産を組み合わせて運用されているバランス型の投資信託もありますのでシンプルに保有したいという方はそういったものを保有するのもありかと思います。
投資枠を使いきらなかった場合、翌年以降に繰り越しできる?
答えはNOです。
未使用の投資枠を翌年以降に繰り越すことはできないので資金的に余裕がある方は投資枠を使い切ることをお勧めします。
一般NISAと併用できる?
答えはNOです。
一般NISAとは毎年120万円まで最長5年間非課税で投資することができる制度になりますがつみたてNISAとの併用はできません。
今年は一般NISAを行い、来年はつみたてNISAを行う、といったように年によって使い分けることは可能ですがこのような方法は一般的ではなくどちらかに決めたほうが良いです。
一般NISAは投資額が多く短期間での運用となるためある程度の経験が必要になります。
そのため、投資初心者の方には一般NISAよりつみたてNISAをお勧めします。
損失が出たら早めに売却した方が良い?
答えはNOです。
短期間で見ると今回のコロナショックなどの影響で一時的に含み損(保有している資産の価格が購入時より下回る時の差額のこと)が生じる可能性はあります。
ただし、これはその時点での評価としての損失であって、実際に売却するまでは損失は確定されません。
過去の推移をみると米国を中心とした世界の株価は変動しながらも徐々に上昇していくことが予想されます。
そのため、含み損が出ているからといって焦って売却することなく淡々と購入し保有し続けましょう。
金融機関を変更することはできる?
答えはYESです。
多少手続きが面倒になりますが変更することは可能です。
前回の「投資初心者にお勧めのほったらかし投資~つみたてNISAの基礎知識~」の記事でも説明したように、メガバンク・地方銀行・ゆうちょ銀行などで扱っている投資信託はネット証券と比べるとかなり少ないです。
そのため、特に考えずネット証券以外でつみたてNISA口座を開始したものの、手数料が安く人気のeMAXIS Slimシリーズなどが購入できないということが起こります。
手数料の差は短期間では大した違いにはなりませんが、つみたてNISAでは最長20年間運用することとなるため、そうなるとかなりの差になってきます。
金融機関の変更は面倒ですが一度手続きを行うことで将来のリターンに大きく影響しますのでまだの方はぜひ検討ください。
なお、ネット証券と言っても色々ありますが個人的には操作のしやすさとポイント還元などを考慮すると楽天証券がお勧めです。
また、ETF(上場投資信託)を考えている方はSBI証券がお勧めになりますが、詳細については今後説明していきたいと思います。
まとめ
つみたてNISAを始めたばかりの方、これから始めたいと思っている方がよく思うであろう疑問について説明させていただきました。
つみたてNISAは大変有用な制度であるためまだの方はこれを機に始めることを強くお勧めします。